クサイ台詞を吐く男と、快感から抜け出せない雌豚
2003年6月3日自宅の玄関を入ってすぐに、外から車の大きなエンジン音が聞こえてきた。
と、同時にさき程自宅まで送ってくれた友人から電話がかかってきた。
自宅前に停まっているのは、真っ青のスポーツカーだと言った。
私はこれ以上その友人に迷惑をかけまいと、追い帰した。
玄関を出た。
そこには車から降りたミツの姿があった。
早朝、エンジン音が近所迷惑になると思い、ミツより先に車に乗り込みこの場から離れるよう指示した。
殺られるかもしれないし拉致られるかもしれない。
そう思ったが覚悟はしていた。
近くの大通りに車は停まった。
ミツから先に口を開いた。
どうして怒っているのか理由を聞かれた。
私は馬鹿馬鹿しくなって、笑いながら答えてやった。
ミツは「どうすれば許してくれるのか」と、ふざけた事を聞いてきた。
私はそのメールをしていた元彼女の所に今から連れて行けと言った。
ミツは頷いた後すぐに「殴ったらダメだよ」と言った。
目の前に私の彼氏にちょっかい出した変態女がいたら、手を出さずにはいられないに決まっている。
と、説明した。
ミツは「殴るなら俺を殴れ」と言った。
彼の言ってる事は当たり前のことだが、元彼女を庇っているようで余計に腹が立った。
そして…どうしたんだろう。
思い出せない。
実はその時、私の中の何人もの人格が交差していた。
笑ったり無表情だったり怒鳴ってみたり…
ただ泣きはしなかった。
話し始めてどの位の時間が過ぎた頃だろう。
二人とも疲れていた。
なぜかミツの家に戻っていた。
ミツを変態女に取られたくなかった。
それに私は男には負けたくない、女の腐った生き方はしたくないとずっと思っていた。
しかし次第にその頑丈な扉は開かれていった。
「少し女に戻ってもいい?」と、ふとミツに聞いた。
ミツはいつもと変わらない物静かな表情で頷いた。
その瞬間、込み上げていたモノが流れ出した。
「私が結婚するまで、ミツは孤独でいろ」と言った。
ミツはまた物静かな表情で頷いた。
裏切られた彼に慰められたいた。
今思い出すと馬鹿馬鹿しくて腹が立つ。
バイトは休みを取った。
夜7時頃までずっと話し合っていた。
時々、笑い話もした。
いつの間にか眠りについていたが、嫌な夢を見ては何度も目が覚めた。
自分の行動を理解できない。
ミツと今朝2度セックスをした。
いつもと同じ、2度イッた。
ミツはズルイ。
途中、「ずっと側を離れるな」と私の耳元で何度も囁いた。
私は「ずっと許さない。友達でいて一生後悔しろ」と言った。
それでもミツは「お前から離れない。ずっと…ずっと一緒にいよう」
「結婚しよう」
「愛してる」
「好きだよ」
「今すぐ一緒に暮らそう」
「子供をたくさん作ろう」
「お前以外、何もいらない」
「どんなやり方をしてでも、お前をモノにする」
何度も何度もクサイ台詞を吐いた。
女なんて、そんなありきたりなクサイ台詞に簡単に騙されてしまう。
私もその内の一人だった。
私も、セックスの快感と馬鹿な男の戯言に惑わされるただの雌豚だった。
突然、可笑しくなってきた。
私の中で、婚約者Yの存在が消えかかっていた事と、ミツの存在がいつの間にか浮気相手ではなくなっていた事に。
そして、単純な生き物でしかない意味のない自分の存在に、もうウンザリしていた。
と、同時にさき程自宅まで送ってくれた友人から電話がかかってきた。
自宅前に停まっているのは、真っ青のスポーツカーだと言った。
私はこれ以上その友人に迷惑をかけまいと、追い帰した。
玄関を出た。
そこには車から降りたミツの姿があった。
早朝、エンジン音が近所迷惑になると思い、ミツより先に車に乗り込みこの場から離れるよう指示した。
殺られるかもしれないし拉致られるかもしれない。
そう思ったが覚悟はしていた。
近くの大通りに車は停まった。
ミツから先に口を開いた。
どうして怒っているのか理由を聞かれた。
私は馬鹿馬鹿しくなって、笑いながら答えてやった。
ミツは「どうすれば許してくれるのか」と、ふざけた事を聞いてきた。
私はそのメールをしていた元彼女の所に今から連れて行けと言った。
ミツは頷いた後すぐに「殴ったらダメだよ」と言った。
目の前に私の彼氏にちょっかい出した変態女がいたら、手を出さずにはいられないに決まっている。
と、説明した。
ミツは「殴るなら俺を殴れ」と言った。
彼の言ってる事は当たり前のことだが、元彼女を庇っているようで余計に腹が立った。
そして…どうしたんだろう。
思い出せない。
実はその時、私の中の何人もの人格が交差していた。
笑ったり無表情だったり怒鳴ってみたり…
ただ泣きはしなかった。
話し始めてどの位の時間が過ぎた頃だろう。
二人とも疲れていた。
なぜかミツの家に戻っていた。
ミツを変態女に取られたくなかった。
それに私は男には負けたくない、女の腐った生き方はしたくないとずっと思っていた。
しかし次第にその頑丈な扉は開かれていった。
「少し女に戻ってもいい?」と、ふとミツに聞いた。
ミツはいつもと変わらない物静かな表情で頷いた。
その瞬間、込み上げていたモノが流れ出した。
「私が結婚するまで、ミツは孤独でいろ」と言った。
ミツはまた物静かな表情で頷いた。
裏切られた彼に慰められたいた。
今思い出すと馬鹿馬鹿しくて腹が立つ。
バイトは休みを取った。
夜7時頃までずっと話し合っていた。
時々、笑い話もした。
いつの間にか眠りについていたが、嫌な夢を見ては何度も目が覚めた。
自分の行動を理解できない。
ミツと今朝2度セックスをした。
いつもと同じ、2度イッた。
ミツはズルイ。
途中、「ずっと側を離れるな」と私の耳元で何度も囁いた。
私は「ずっと許さない。友達でいて一生後悔しろ」と言った。
それでもミツは「お前から離れない。ずっと…ずっと一緒にいよう」
「結婚しよう」
「愛してる」
「好きだよ」
「今すぐ一緒に暮らそう」
「子供をたくさん作ろう」
「お前以外、何もいらない」
「どんなやり方をしてでも、お前をモノにする」
何度も何度もクサイ台詞を吐いた。
女なんて、そんなありきたりなクサイ台詞に簡単に騙されてしまう。
私もその内の一人だった。
私も、セックスの快感と馬鹿な男の戯言に惑わされるただの雌豚だった。
突然、可笑しくなってきた。
私の中で、婚約者Yの存在が消えかかっていた事と、ミツの存在がいつの間にか浮気相手ではなくなっていた事に。
そして、単純な生き物でしかない意味のない自分の存在に、もうウンザリしていた。
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