見える優しさ、見えない優しさ
2003年6月17日朝早くミツと一緒に家を後にした。
私は実家に帰るつもりでバスに揺られながら、考えていた。
婚約者Yの事を。
彼と楽しかった日々を思い出していた。
急に会いたくて仕方がなくなった。
バスを降りて電車に乗り替え、婚約者Y宅へと向った。
彼にメールをした。
「疲れてるから寝かせて」と。
彼は「うん、早めに帰るから!」と、とても嬉しそうに返事をくれた。
私は彼の家に着いた途端、ベッドに転がり込んだ。
ベッドに入っても眠れなくて、お客さん、友達、ミツとずっとメールをしていた。
この日は婚約者Yの帰りを待ち、先日できなかった一周年記念のお祝いをして泊まろうと思っていた。
ミツにはメールで「少しフラフラと一人ででかけてくる。でもすぐに帰る」と伝えた。
婚約者Yと私は、遠くまで買い物に出かけた。
特上の牛肉と、馬刺と、ワインと、たらこパスタの材料と、ホットプレートを買い込み、次のデパートへと向っていた。
途中、私は婚約者Yの態度とミツの態度を無意識に比較していた。
明らかにミツの方が優しさでは勝っていた。
そして婚約者Yの不器用で生意気な口調に、私はイライラしていた。
目的のデパートへと辿り着く前に、彼の言い放つ4度目の冷たい言葉に私はキレてしまった。
今思うと、私は疲れていて元々イライラしていた。
そして最近はミツとの時間が長くて、ミツの優しさが普通に思えていたから余計だった。
婚約者Yは、私の言葉にキレて「帰っていいよ」と一言言い捨てた。
私は荷物を持って帰り道を歩いていた。
彼が追いかけてきたが、私は相手にしなかった。
駅に着いて、彼からのメールが入った。
「何を怒っているのかわからない。お前の為に仕事を早く終えて、遠くまで買い物に行って美味しい食事を作ってやろうと思ってた。とにかく戻って来い。一緒に夕食をしよう」と。
私は少し迷った後、断った。
彼は何度でもメールをしてきたが、私は断固としてもう行く気がなかったので断り続けた。
嫌いになったわけではない。
私自身、罪悪感でいっぱいでイライラしてしまう。そして涙も隠せない。
キスもセックスもできない。
と、思ったからだった。
好きなのに…
ミツに迎えに来てもらった。
ミツ宅でビール3本飲みながら、ビデオ鑑賞をしていた。
「明日、病院へ行こう」とミツが言った。
「うん」と頷く私。
「大丈夫?」とミツは私の顔を自分に振り向かせながら聞いた。
「大丈夫、ありがとう」と笑顔で答えた。
と、同時に唇を重ねてきた。
どんなに着飾ったプロポーズよりも、どんなに気持ちのいいセックスよりも、どんなに高級なプレゼントよりも…何百倍も嬉しかった。
私は考える必要のないモノを考えてみた。
◆ミツは優しい。
私の子も、珍しくミツという『私の恋人』を受け入れている。
自分の子供を欲しいと言う。
一緒に暮らしたら毎日楽しい筈。
友達は多い。
だけど、借金を返す目途は立っていない。
浮気は…まだわからない。
◆婚約者Yは優しくない。
不器用で口調は冷たい。
子には優しいが、自分を犠牲にしてまで遊んではあげられない。
子はあまり懐いていない。
自分たちの子供はいらないと言う。(理由は、平等には看れないから)
友達は少ない。
借金を返す目途は立っている。
浮気はしないタイプ。
…とてもくだらない事を分析してみた。
こんな事考えても意味がない。
私の気持ち次第なんだから。
わかっているのに、考えずにはいられなかった。
私の両親は、世の中金が一番だと言う。
だけど私は、金なんか多少の贅沢を出来るくらいあればいい。
本物の家族が欲しかった。
だから私は求め続ける。
今回の件で私は一人悩み、いらない考え事をするようになって、精神的不安定になっている。
そして鬱状態とリストカットとアルコール中毒に悩まされ、病院へと行く事になる。
自業自得なんだ。
私は実家に帰るつもりでバスに揺られながら、考えていた。
婚約者Yの事を。
彼と楽しかった日々を思い出していた。
急に会いたくて仕方がなくなった。
バスを降りて電車に乗り替え、婚約者Y宅へと向った。
彼にメールをした。
「疲れてるから寝かせて」と。
彼は「うん、早めに帰るから!」と、とても嬉しそうに返事をくれた。
私は彼の家に着いた途端、ベッドに転がり込んだ。
ベッドに入っても眠れなくて、お客さん、友達、ミツとずっとメールをしていた。
この日は婚約者Yの帰りを待ち、先日できなかった一周年記念のお祝いをして泊まろうと思っていた。
ミツにはメールで「少しフラフラと一人ででかけてくる。でもすぐに帰る」と伝えた。
婚約者Yと私は、遠くまで買い物に出かけた。
特上の牛肉と、馬刺と、ワインと、たらこパスタの材料と、ホットプレートを買い込み、次のデパートへと向っていた。
途中、私は婚約者Yの態度とミツの態度を無意識に比較していた。
明らかにミツの方が優しさでは勝っていた。
そして婚約者Yの不器用で生意気な口調に、私はイライラしていた。
目的のデパートへと辿り着く前に、彼の言い放つ4度目の冷たい言葉に私はキレてしまった。
今思うと、私は疲れていて元々イライラしていた。
そして最近はミツとの時間が長くて、ミツの優しさが普通に思えていたから余計だった。
婚約者Yは、私の言葉にキレて「帰っていいよ」と一言言い捨てた。
私は荷物を持って帰り道を歩いていた。
彼が追いかけてきたが、私は相手にしなかった。
駅に着いて、彼からのメールが入った。
「何を怒っているのかわからない。お前の為に仕事を早く終えて、遠くまで買い物に行って美味しい食事を作ってやろうと思ってた。とにかく戻って来い。一緒に夕食をしよう」と。
私は少し迷った後、断った。
彼は何度でもメールをしてきたが、私は断固としてもう行く気がなかったので断り続けた。
嫌いになったわけではない。
私自身、罪悪感でいっぱいでイライラしてしまう。そして涙も隠せない。
キスもセックスもできない。
と、思ったからだった。
好きなのに…
ミツに迎えに来てもらった。
ミツ宅でビール3本飲みながら、ビデオ鑑賞をしていた。
「明日、病院へ行こう」とミツが言った。
「うん」と頷く私。
「大丈夫?」とミツは私の顔を自分に振り向かせながら聞いた。
「大丈夫、ありがとう」と笑顔で答えた。
と、同時に唇を重ねてきた。
どんなに着飾ったプロポーズよりも、どんなに気持ちのいいセックスよりも、どんなに高級なプレゼントよりも…何百倍も嬉しかった。
私は考える必要のないモノを考えてみた。
◆ミツは優しい。
私の子も、珍しくミツという『私の恋人』を受け入れている。
自分の子供を欲しいと言う。
一緒に暮らしたら毎日楽しい筈。
友達は多い。
だけど、借金を返す目途は立っていない。
浮気は…まだわからない。
◆婚約者Yは優しくない。
不器用で口調は冷たい。
子には優しいが、自分を犠牲にしてまで遊んではあげられない。
子はあまり懐いていない。
自分たちの子供はいらないと言う。(理由は、平等には看れないから)
友達は少ない。
借金を返す目途は立っている。
浮気はしないタイプ。
…とてもくだらない事を分析してみた。
こんな事考えても意味がない。
私の気持ち次第なんだから。
わかっているのに、考えずにはいられなかった。
私の両親は、世の中金が一番だと言う。
だけど私は、金なんか多少の贅沢を出来るくらいあればいい。
本物の家族が欲しかった。
だから私は求め続ける。
今回の件で私は一人悩み、いらない考え事をするようになって、精神的不安定になっている。
そして鬱状態とリストカットとアルコール中毒に悩まされ、病院へと行く事になる。
自業自得なんだ。
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