よかった。

2003年7月28日
私は我慢しきれず、元婚約者Yに電話をかけた。
彼は何気ない口調で「どうしたの?」と聞いた。
私は「全然メールもくれないから…」と、ちょっと甘えた声で言った。
「お前が連絡くれないから…ただそれだけだよ」と淡々とした口調で答えた。
彼は仕事帰りの車の中で、隣には仕事仲間がいた。
だから、口調はいつもと違い優しかった。
私は仕事の話を相談するかのように、少し甘えた落ち込んだ声で話した。
彼があまりにも優しい対応をするので、私はなんだか拍子抜けしてしまった。
彼と上手くいかない理由を思い出した気がした。
「じゃ、また連絡するね」と言い残し、電話を切った。

その後、ミツと事務所で待ち合わせをした。
ミツと焼肉屋に寄って夕飯を済ませた。
ミツはカナリ酔っていた。
彼の部屋に着いてセックスを始めた。
私の膣の奥へ彼の性器が挿入されて、何分かの間は懸命に腰を動かしていた。
私はあまり気持ちよさを感じなかった。。。
『ん?』
ミツの性器が小さくなっていくのがわかった。
その瞬間、ミツは私を抱き締めながらイビキを掻き始めた。
私はお腹がよじれる程、大笑いした。
可笑しくて仕方がなかった。
ミツは私の笑い声で少し目を覚ましたが、寝言を言いながらすぐにまた目を閉じた。
私はミツの体を横に寄せて、ミツを抱き締めた。
ミツを可愛いと思った。
久しぶりに本気で笑った。
私もまだ本気で笑うことができる。
安心した。

夕飯を食べているとき、ミツが言った言葉を思い出した。
「俺にはお前が必要なんだ。」
『私の方が、ミツを必要としているんだよ。』
とは、恥ずかしくて言えなかった。

今なら、落ち着いていく精神状態を感じることができる。
そして…
『いつかミツが落ち込んだときは、私がミツの支えになりたい』
そう願った。

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