入院34日目・退院

2004年6月15日
昼過ぎ、父と車で病院へ向かった。
父は、もう退院させる決意を固くしていた。
主治医に会って、話はとんとん拍子に進んだ。
毎週1日通院をするという約束で、退院する事になった。

私はテキパキと荷物をまとめた。
ナースステーションでは、預かり品を受け取ってサインした。
その時、いつも仲が良かったRYO-K君がいた。
私はRYOU君の側に行き、退院時までに取っておいたとっておきの台詞を口にした。
『メールアドレス変えました(笑)。もし何処かでまた逢えたら、それは運命だよね。』
?運命?
彼の腕には昔、鉛筆で彫った?DESTINY?という文字が刻まれている。
RYOU君は、夜眠れない私にそれをそっと見せてくれた。

RYOU君は苦笑いをした。
私は、RYOU君の頭を撫でた。
RYOU君は今度は、子供のような膨れっ面でうつむいた。
『またね、ありがとう。』と言い残し、私はその場を去った。

以前、RYOU君には手紙を2回渡した事があった。
内容はというと…
●1通目『今度、ドライブに連れてってください。返事はメールにしてね♪ miduki@docomo.ne.jp』
メールは来なかった。
その代わりに言葉での返事が返ってきた。
「患者を看護士の関係では無理だってば」と。
●2通目『メールアドレス変わりました♪ mizuki@docomo.ne.jp』
RYOU君は笑いながら「ホント寒いって」と言った。
私も笑った。
※上記の二つのアドレスは架空のモノです。

RYOU君には半ば強制的(?)に、ビーズでできたブレスレットをもらった。
それは、今でも腕にある。

病院を後にする時、急に寂しくなった。
本当は名残惜しかった部分があった。
ナニに?
わからない。

仲の良かった人達、お世話になった人達の顔を見ると、熱い何かが込み上げてきて、何かが溢れ出そうで…
私は、少しおちゃらけて「またすぐ戻ってくるよ!通院もするし」なんて言っておどけて見せた。

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