藍色の海。

2004年8月6日
婚約者Y宅に行った。
Yはいなかった。
電話にも出ない。
『今日は会社での飲み会がある』とメールでは言っていた。

彼から電話がきた。
「帰れそうもない、後輩の家に泊まる、ごめん」
私は、二日前の出来事を知ってるにも関わらず、私の元へ帰ってきてくれない彼に幻滅していた。
彼が帰ったら一緒に飲もうと思っていた500mlの缶ビールを、3本空けた。
そして一人、考え込んでいた。
『このままではいけない』
また自分を責めていた。

ミツに真実を話し、別れる決心をした。
その夜中2時頃ミツに電話をかけた。
・元彼を縁りを戻していた。
・二股をかけていた。
・自分を責める事はしなかった。
・このままでいいと思っていた。
・でも、もう私には続けられない。
・身勝手でごめんなさい。
・別れてください。

もう、その時点で私は自傷行為をしていた。
カッターでは切れが悪かった。
だからグラスを割って、その割れた破片で、身体を傷付けていた。

ミツは、私の異変に気付き、迎に行くから居場所を教えろと言った。
私は固く口を閉ざしていたが、ミツが「海に連れてってやる」と言ったので、つい居場所を教えてしまった。
そしてミツと海に行った。
海は濃い藍色に見えた。
私は服を着たまま、腰まで浸かった。
そのまま沖の方へと歩いて行った。
ふと、声が聞こえた。
ミツが私の名前を呼んでいた。
ミツが私を呼んでいた。
私を呼び戻した。

あのまま行ってしまいたかった。

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